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銀30枚BBS内での質問のまとめ

「召喚」と「喚起」の違いは?

2018年06月03日 座談会

質問者

「召喚」と「喚起」の違いを教えてください

 

紫乃女さんの意見

「召喚」はInvocation、「喚起」はEvocationです。

 

召喚とは自分の信仰する神を自分の内側へ呼び込むことです。

外側ではありません。

信仰する神に「来ていただくよう頼む」のが「召喚」です。

その神を信仰していなければ、召喚はできません。

 

「喚起」とは、まず「召喚」で神に来ていただいたあと「自分には神がいるんだぞ、◯◯、出てこい」と、自分の外側に、神または自分より下位の存在に命令して呼びつけることです。

「虎の威を借る狐」状態になることが「召喚」です。自分が◯◯を呼び出すのにふさわしいと◯◯に理解してもらわなければなりません。

あなたが一人で、アポなしで他会社の社長Bに面会に行っても相手にしてもらえないでしょうが(例外はあるかも)、あなたが別の会社の社長Aと懇意にしている者であれば会うだけ会ってみようと考えたり、頼みごとを聞き入れてくれる可能性が出てきます。それと同じことです。

 

 

紫乃

召喚魔術っていうのはWiki なんかで⾒ると、「何らかの存在を呼び出す魔術」っていう⾵になっていますが、一括りに「召喚」と言っても、本来は「召喚:Invocation」と「喚起:Evocation」に分けて考えるべきです。

 

Invocation のほう、つまり召喚は、呼びかけ、祈るものであり、Evocation、喚起は、命じて呼び出すものなんです。

それぞれの語の元になったラテン語から解釈するとそうなりますね。つまり召喚は、霊的存在に呼びかけて、来てくれることを祈り、喚起のほうは霊的存在に命令して呼びつけるって感じです。

 

この違いを⾮常にわかりにくい⾔葉で表現して下さったのが、かの有名なアレイスター・クロウリー⽒です。

彼いわく

『「喚起」が前⽅または外へ「呼び出す」ことであるのに対し、「召喚」は「呼び⼊れる」ことである。これが魔術のふたつの部⾨の本質的な差である。召喚においては⼤宇宙が意識に満ちあふれる。喚起においては、⼤宇宙となった魔術師が⼩宇宙を創造する。諸君は神を円環の中へ「召喚」し、霊を三⾓形の中へ「喚起」するのである』

とのことなんですが、さすがはクロウリーらしい、わかるようでわからない⾒事な表現ですね!原⽂をお読みになりたい⽅は彼のLiber ABAという本をお買い求め下さい。

⽇本語だと「法の書」とか呼ばれているアレです。

 

上記をお読み頂ければお気づきだと思いますが、Paymonさんを「喚起」したいなら、その前に自身の神を我が内に「召喚」し、その権威と力を借り受けた状態で、タダの人間風情であるあなたが、高位の存在たるPaymonさんを呼び出して、己の目的のままに使役しよう(言い方は少々アレですがまぁそういうことですので)ということになります。

召喚時の呪文をよく読んでみて下さい。最初に神に助力を祈り、その力を借り受けてから、他の霊的存在に命じているでしょう?

 

つまり、正しい(?)手順を踏むならば、まずは円の中で自分の主神に祈り、その力を我が内に呼びおろしてから、その権威と力でもって、三角形の中に霊的存在を呼び出す…という感じになるんです。

 

でも今のあなたに主神があるかどうかは存じませんし(主神があるならPaymonさんを呼び出してる暇があったらそっちに加護を願ったほうが話が早い)、まずは何事もやってみよう!精神で、トライなさるのは悪いことだとは思いません。

ビギナーズラックは召喚魔術には存在するとあたしは強く思いますしねぇ(経験者は語る)。

いずれ召喚魔術というものをもっとやってみよう!とお思いになった際には、主神というものを持つということにも関心を向けてみて下さい。